医療関係者の方へ

地域医療連携室

PEG連携パスについて

1.はじめに

何らかの原因で経口摂取ができなかったり、不十分な栄養状態の方への栄養投与方法として、経皮内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy; PEG)による経腸栄養法が普及しています。現在では胃瘻を単にPEGと表現され栄養投与方法の1つとして
認知されるようになり、各施設でPEG造設やその交換がなされております。
当院でもPEGの造設・交換を行いますが、当院の特性上、長期管理は近隣の診療施設
や在宅で行われているのが現状であります。

つきましては患者様がPEGの恩恵を受けられるように、当院はPEGの造設・交換に関しまして連携パスを作成しその運用を開始させていただくこととしました。当院でPEG造設・交換を行いました患者様に「PEG連携パス」をご利用いただき円滑な管理に役立てていただれば幸いに存じます。

平成22年2月1日        
別府医療センターNST内 
PEGチーム 

 

2.連携パスの運用

A. PEGの造設 

  1. 貴院連携機関より「①PEG造設・交換申し込み用紙(PDF)」に必要事項を記入の上、当院地域連携室にFAXでお申し込みください。

  2. 当院地域連携室よりPEGチーム担当医師(消化器内科、外科)に報告し、入院日をお知らせいたします。担当医からPEG造設に関する説明をお願いします。

  3. 患者様は指定された日に入院していただき、当院で発行した「PEG造設クリニカルパス」を使用してPEG造設をさせていただきます。
    入院時に当院で同意書も作成します。

  4. 退院時に、当院から発行した「診療情報提供書」と「②PEG連携パス“造設・交換後”(医療者用・患者様用)(PDF)」を「当院PEG造設パス(コピー)」とともにお渡しします。パスのなかには、1つ1つ項目をチェックしていくようになっております。PEG管理が安全にできるように構成されています。
    パスをご利用いただきPEG管理にお役立てください。
PEGの禁忌 (以下のような患者にはPEG造設ができません)

【絶対的禁忌】
  • 通常の内視鏡検査ができない方
  • 内視鏡が通過不可能な咽頭・食道狭窄がある方
  • 胃前壁を腹壁に近接できない状況の方
  • 補正できない出血傾向のある方
  • 消化管閉塞(減圧目的のPEGは除く)のある方

【相対的禁忌、困難】
  • 腹水貯留、癌性腹膜炎のある方
  • 高度肥満な方         
  • 著明な肝腫大のある方
  • 横隔膜ヘルニアのある方   
  • 門脈圧亢進症のある方    
  • 胃腫瘍性病変のある方    
  • 検査に非協力的な方
  • 上腹部手術の既往の方
  • 妊娠中の方
  • 腹膜透析中の方
  • 全身状態不良な方
  • 生命予後不良な方

医学的PGE適応の過程

 

B. PEGの交換 

  1. 貴院連携機関より「①PEG造設・交換申し込み用紙(PDF)」に必要事項を記入の上、当院地域連携室にFAXでお申し込みください。

  2. 当院地域連携室よりPEGチーム担当医師(消化器内科、外科)に報告し、入院日をお知らせいたします。

  3. 患者様は指定された日に入院していただき、PEG交換をさせていただきます。
    当院でPEGを造設・交換された場合はこれまでの「PEG連携パス」をご持参ください。
    PEG交換を外来(内視鏡室)で施行する場合は、担当診療科の外来受診となります。

  4. 退院時に、当院から発行した「診療情報提供書」と新しい「②PEG連携パス“造設・交換後”(医療者用)(PDF)」をお渡しします。パスをご利用いただきPEG管理にお役立てください。

 

3.PEG造設・交換に伴う合併症

  1. 造設中に起こりうる合併症(内視鏡操作に伴う偶発症を含む)
    咽頭、喉頭痙攣
    腹膜炎、敗血症
    胃からの出血、胃穿孔
    他臓器への誤穿刺
    心、呼吸停止
    など

  2. 造設後に起こりうる合併症
    胃と腹壁の分離(瘻孔形成不全)
    創部感染
    胃潰瘍、出血
    早期の腹膜炎
    カテーテル埋没症候群、バンパーによる幽門閉塞
    瘻孔周囲のスキントラブル(発赤、皮膚潰瘍、不良肉芽)
    胃排泄機能の低下
    胃内容物の漏出
    カテーテルの逸脱、事故(自己)抜去
    胃食道逆流症、誤嚥、肺炎
    など

  3. 交換時に起こりうる合併症
    腹腔内誤挿入による腹膜炎
    抜去に伴う腹壁の裂傷や出血
    瘻孔破壊
    内視鏡操作による偶発症
    肺炎の再燃
    など

 

4. PEGに関するトラブル時の緊急対応

  1. トラブルが発生した場合は、まずはかかりつけ医、訪問看護ステーションなどで対応をお願いします。
    当院でお渡しします「胃瘻トラブル対応マニュアル」をご参考にしてください。

  2. 1.での対応が困難であれば、当院PEGチーム(地域連携室内 ○○○○○○○○○○○○○○○)にご連絡ください。
    その際には、連携パスに記載された造設した診療科、医師名をお知らせください。

  3. 夜間や休日の対応は、当院救急外来での対応となります。まずは当直医師が対応しますので、当該医師に連携パスに記載された造設した診療科、医師名をお知らせください。

★他医で造設・交換された場合は、まずはその施設の医師にご連絡いただき、必ず当院まで診療情報提供のご連絡をお願いします。

★PEGに関するご質問がありましたら、当院PEGチームに気軽にご相談ください。