診療科・部門

ME機器管理室

MEは、Medical Engineer(メディカルエンジニア)の略称で臨床工学技士のことです。臨床工学技士とは、専門学校や大学で工学・医療の分野を中心とした養成カリキュラムを修了し国家資格を取得後、医師の指示の下に生命維持管理装置の操作、保守点検を行う医療技術者です。私たちは、医療チームの一員として生命維持管理装置の操作や管理を行い、緊急手術や医療機器のトラブルなど、休日・夜間も当番制で業務にあたっています。

ME機器管理室の構成

臨床工学技士は、麻酔科に所属し、麻酔科部長を筆頭に臨床工学技士4名で構成しています。平成15年に新規採用された実績の浅い部署ですが、培ってきた知識・経験・情報などを共有し、業務を確立しています。また、常に医療事故のないよう他の医療従事者と協力し、チーム医療の推進を理念に掲げ、患者様への医療サービスに専念し、業務に取り組んでいます。

業務内容
医療機器保守管理業務 血液浄化業務 ICU業務 人工心肺業務 手術室業務
心臓カテーテル室業務 人工呼吸器管理業務 院内研修、附属看護学校講師 実習生の受け入れ 講習会・学会参加

業務内容

1.医療機器保守管理業務

院内にある医療機器が性能を損なうことなく安全で適正に使用されているか、計画的に点検を実施しています。また、輸液ポンプ、人工呼吸器、低圧持続吸引器などを中央管理することで、安全かつ効率のよい医療機器の管理運営を行っています。

 

2.血液浄化業務

2011年末より透析患者数が30万人を超え、糖尿病などが原因で腎臓の機能が低下する人が増えていますが、低下した腎臓の働きを代行する生命維持管理装置が人工透析装置です。臨床工学技士は透析装置の準備や操作、RO装置などの保守、水質管理を行っています。当院では8台の個人用透析装置を採用し、処方透析や肺水腫、高K血症の患者様の緊急透析にも対応しています。また、肝不全や免疫疾患を対象とした血漿交換、血漿吸着、白血球吸着などの血液浄化も行っています。

 

3.ICU業務

ICU(集中治療センター)では患者さんの状態により様々な生命維持管理装置(PCPS・IABP・CHDFなど)が必要になり、医師からの依頼にあわせ装置の準備を行います。生命維持管理装置の管理には専門的な技術と知識が必要なため、開始から終了まで毎日動作確認を行い安全に管理しています。また、人工呼吸器によるスムーズな呼吸や無理のない離脱ができるように、院内のRCT(呼吸ケアチーム)に参加し、他の医療スタッフに適切で安全な使用方法を啓発しています。

 

4.人工心肺業務

心臓手術は、医師(心臓外科、麻酔科)、看護師、臨床工学技士のチームで手術にあたりますが、臨床工学技士は医師の指示のもと人工心肺装置の操作を担当しています。心臓や大血管を治療する場合、心臓と肺の機能を一時的に止める必要があります。停止している間の血液循環と呼吸の機能代行をするのが人工心肺装置です。操作は、2〜3人の臨床工学技士で対応し、安全に業務を行っています。また、超音波血流計、自己血回収装置、心筋保護装置など周辺機器の操作も行います。

 

5.手術室業務

手術室で使用される医療機器は多種多様であり、操作も複雑で、機器トラブルは少なくはありません。そのため、手術中の患者さんに影響が及ぶ可能性もあります。我々が医療機器の点検や操作をすることで、トラブルを未然に防ぎ手術を安全に行える環境を提供できると考えています。
業務内容は
・外科、婦人科、泌尿器科などで使用される手術内視鏡で使用する内視鏡装置の準備・操作
・眼科(網膜・硝子体/白内障)手術装置の準備
・脳外、耳鼻科、眼科で使用される手術顕微鏡の準備
・術中エコー操作
・手術録画管理など

 

6.心臓カテーテル室業務

心臓などの血管を診断、治療する心臓カテーテル検査は、循環器内科医師を中心に、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士の医療チームで構成され、臨床工学技士は冠動脈内部を診断する、血管内超音波装置や光干渉断層撮影装置の準備、操作を担当しています。また、循環動態が不安定な場合は心臓機能を補助する補助循環装置(IABP、PCPS)の生命維持管理装置の操作も行っています。最近では、冠動脈の石灰化病変を削る、ローターブレイダーの準備、操作も担っています。

7.人工呼吸器管理業務

人工呼吸器は患者様の呼吸の補助や代行行う重要な医療機器です。安全に使用できるように保守管理を臨床工学技士が行っています。また、人工呼吸器によるスムーズな呼吸や無理のない離脱ができるように、院内のRCT(呼吸ケアチーム)に参加し、他の医療スタッフに適切で安全な使用を啓発しています。

 

8.院内研修、附属看護学校講師

院内で使用している医療機器は種類、台数も多く使用方法の習得には時間と経験が必要です。医療機器の誤操作は患者さんに影響が出る可能性があるため、工学と医学の知識を持ち合わせている臨床工学技士が、使用方法や注意点など医療スタッフに勉強会を開催しています。また、付属の看護学校にも医療機器について講義も行っています。

 

9.実習生の受け入れ

H25年度から臨床工学技士養成校の実習生を受け入れています。臨床実習を通じ、業務内容や仕事の厳しさや楽しさを肌で感じてもらえればと思っています。

10.講習会・学会参加

日々進歩する医療機器に対応する為、医療機器メーカーの主催する研修会や講習会に積極的に参加しています。また、新規に購入する医療機器も事前に講習会を開催し、準備方法や使用方法点検方法だけでなく予想されるトラブルへの対応なども受講しています。また、学会や勉強会へも参加し、最新の治療法、新しい医療機器の性能や特徴などにも対応できるよう知識や技術の習得に努めています。