診療科・部門

循環器内科

治療方針

狭心症や心筋梗塞に対するカテーテル検査とカテーテル治療

 当科では2015年に心臓カテーテル検査を544例、カテーテル治療を226例行っています。うち、急性心筋梗塞の緊急カテーテル治療は46例でした。当科では24時間365日のオンコール体制をとっており、急性心筋梗塞患者に対してはできるだけ早期の再灌流治療を目指してます。
カテーテル検査・治療は患者さんにとって侵襲が少なく安全に行うことを第一に心がけています。原則として手首の血管(橈骨動脈)から行っており、検査で使用するカテーテルの直径は1.3mm、治療の場合でも直径1.7mmまたは2.0mmです。細いカテーテルを使用し手首の血管から行うため、穿刺部位の痛みや内出血も少なく、重篤な合併症もほとんどありません。患者さんは検査・治療終了直後から歩いてトイレに行くことも可能です。
カテーテル治療の際には血管内超音波検査法(IVUS)などの診断装置を積極的に使用しています。冠動脈病変を詳細に観察し、適切なデバイスを選択しているため合併症も少なく、再狭窄も1%未満と長期成績も良好です。さらに、当院では最新式のバイプレーン血管造影装置を使っており、ごく少量(30cc程度)の造影剤でカテーテル検査を行うことができます。腎臓の悪い患者さんでも腎臓に負担を掛けずにカテーテル検査を受けることが可能です。なお、重症の冠動脈疾患で冠動脈バイパス手術が必要な患者さんについては、当院心臓血管外科で手術を行うことも可能です。

弁膜症制

 当科では心臓血管外科と連携して弁膜症患者さんの手術適応についての評価も行っています。弁膜症患者の重症度評価、治療方針についてのご相談をお受けしています。

冠動脈CT

 当院では最新型の320列のマルチスライスCTによる冠動脈の検査(冠動脈CT)を行っています。この最新式の冠動脈CTは外来で行うことができ、ごく少量の造影剤を用い、わずか1心拍で撮影が終了します。そのため、心房細動や期外収縮などの不整脈の患者さんでも良好な画像を得ることができます。冠動脈CT検査は運動負荷テストのできないような患者さんの冠動脈疾患のスクリーニングに威力を発揮します。冠動脈CT検査を行うためには事前の説明と予約が必要ですので、循環器外来へご連絡下さい。

ペースメーカー植え込み術

 当科では2015年には39例のペースメーカー植え込み術および電池交換術を行っています。新規の植え込み症例ではほぼ全例で胸郭外穿刺法と心室中隔ペーシング法を行っています。心室中隔ペーシングは従来のペースメーカー治療にくらべて長期的な心機能の悪化が少ないといわれています。なお、当科では心房心室ともスクリューインリードを使用するため、リードの脱落の危険がなく術後の過度の安静も不要であり、長期的な成績も良好となっています。また、最近のペースメーカーは(条件付き)MRI対応ペースメーカーとなっており、ペースメーカー植え込み後でもMRI検査が可能です。(注:ペースメーカー植え込み後のMRI検査には施設認定があり、すべての医療機関で検査ができるわけではありません)。また、2015年は心不全患者さんに対するペースメーカー治療心室再同期療法:CRT-D)を2例、重症不整脈患者さんに対する植え込み型除細動器(ICD)の植え込み術を2例行いました。
第1、3水曜日の午前中はペースメーカー外来を行っており、ペースメーカー植え込み後の患者さんの定期的な管理も行っています。当院で植え込まれた患者さんのみならず、他院で埋め込まれて管理が十分行われていない患者さんの検査も行いますので、循環器外来までご連絡下さい。

不整脈疾患の診断と管理

 当科では不整脈の管理も重点的に行っています。特に心房細動は放置すると脳梗栓症をおこして半身不随や死に至ることがありますので、ガイドラインに準拠した抗凝固療法が必要です。当科では経食道心エコーによる心臓内の血栓の診断、電気的除細動、薬剤による洞調律維持、治療方針の決定(カテーテルアブレーション治療を含む)などのご相談をお受けします。なお、大分大学循環器内科と協力して不整脈に対するカテーテルアブレーション治療も行っています。

原因不明の心疾患、心不全の診断

 当院では、心エコー、運動負荷心電図、ホルター心電図、心臓核医学検査、冠動脈CT、カテーテル検査などの検査設備が充実しており、総合的に心疾患の診断と治療を行っています。動悸、息切れ、胸痛、胸部の不快感などの自覚症状のある患者さん、検診などで心疾患を指摘された患者さん、また原因不明の心不全の精査など、様々な心疾患の診断と治療のご相談に応じています。

心臓リハビリテーション

 当院では心臓リハビリテーションも積極的に行っています。急性心筋梗塞を発症した患者さんではカテーテル治療に引き続き早期から心臓リハビリテーションを行うことで心機能の改善が期待されています。なお、心臓リハビリテーションは狭心症、慢性心不全、下肢の閉塞性動脈硬化症などの疾患が対象となっています。