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倫理委員会

平成22年度 第1回委員会審議平成22年4月14日

申請者 消化器科医長 良永 雅弘
2010−001
「大腸癌組織におけるPPAR d、COX−2発現と予後との関連に関する検討」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
 わが国において、大腸癌患者数はがん患者数の中で上位を占めている。予後(5年間生存率)は癌の進展、転移に伴い悪化する。特に肝転移は予後悪化因子のひとつである。大腸癌における肝転移の機序が解明されれば、a) 肝転移の危険因子を判別して全身化学療法を施行し、転移発生の予防に努めることが可能となる、更に b) 転移を促進する物質の拮抗薬を開発することで予後の改善に貢献できるものと考えられる。
 核内受容体であるperoxisome proliferator-activated receptor(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体、以下PPAR)は、細胞内の脂肪酸、アミノ酸の代謝やコレステロール、胆汁酸の合成に関与するペルオキシソームの増生を誘導する受容体として発見され、現在では炭水化物、脂質、たんぱく質等の細胞内代謝及び細胞の分化に密接に関与していることが知られている。現在のところPPARには3つのisoform(亜型; alpha, gamma, delta)がある。特に、PPAR delta (PPAR d)は、大腸癌細胞において発現が亢進しているが、癌の発育・進展過程における役割が明らかでない。近年、大腸癌細胞において発現が亢進しているCOX-2により細胞膜から産生されたprostacyclin が PPAR dの活性を亢進することが報告された。又、大腸癌細胞及び大腸癌組織において、PPAR d/ COX-2の発現、活性化は血管内皮増殖因子(VEGF-A)の発現を亢進させることが報告された。そこで大腸癌の切除標本を用い、癌組織内のPPAR d, COX-2発現と臨床的特徴(特に肝転移)及び予後との関連につき検討を加える。
判定 承認 本報告は全員一致で承認された。
申請者 小児科医長 高橋 伸
2009−014
「成育医療への応用を目的としたNICU共通データベースの構築とその活用による経年的疾病発症に関する研究」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
 新生児医療は、医療技術が進歩し早産児・異常新生児の生命予後が改善した反面、不妊治療および多胎、低出生体重児の増加、医療介助の必要な合併症の複雑化など、大きくその背景が変容している。本研究では、国立病院機構内で早産児・異常新生児のデータベースを構築し、そのデータベースを中心に据えた経年的な疾患(喘息、てんかん、低身長、感染症、等)発症のフォローアップ研究を目的とし、周産期背景との関連についての解明を目標とする。
判定 承認 本報告は全員一致で承認された。