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倫理委員会

平成20年度 第4回委員会審議平成21年2月20日

申請者 泌尿器科医長 藤井 猛
2008−008
「前立腺肥大症に伴う過活動膀胱を含む下部尿路症状に対するエビプロスタット配合錠DBとα1受容体遮断薬の併用効果の検討」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
前立腺肥大症は排尿障害のみならず尿道抵抗が高まることにより膀胱機能も影響を受け、複雑な病状を示す疾患であることから、α1受容体遮断薬単独投与にて 満足のいく効果が得られないことがある。エビプロスタットはラット下部尿路閉塞モデルにおいて、膀胱の酸化ストレスを軽減すること、蓄尿期の無抑制収縮を 抑制すること、またラット膀胱酢酸刺激モデルにおいて尿中ATP上昇抑制作用を示すなど、膀胱に対する作用を有している。前立腺肥大症に伴う下部尿路症状 については、α1受容体遮断薬が排尿症状のみならず蓄尿症状にも効果があるとされ、第一選択薬となっているが、作用機序の異なるエビプロスタットを治療開 始時より併用することで、特に蓄尿症状に対し、より高い効果が得られる可能性がある。
判定 承認 本報告は全員一致で承認された。
申請者 副院長 酒井 浩徳
2008−009
「がん診療連携拠点病院における「評価指標順守率」を用いたがん診療の均てん化の評価に関する共同研究」(国立病院機構 政策医療ネットワーク共同研究)
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
がん診療連携拠点病院制度は、「がん対策基本法」の基本理念の一つ「がん患者がその居住する地域にかかわらず等しく科学的根拠に基づく適切ながん医療を受 けることができるようにすること(がん医療の均てん化)」を目的として整備された。しかし、がん診療連携拠点病院が指定要件を満たしているといっても、施 設間格差、地域間格差は存在することが予想されるので、これを客観的に明らかにし、その対策を講じることが重要である。そのためにはまずがん診療の質を評 価する必要がある。一般に診療の質を測定する方法としては、構造(スタッフの充足度や専門家の有無)、診療プロセス(提供された診療そのもの)、結果(診 療後に患者に起きた転帰や状態)に焦点を当てて行うという選択肢がある。医療の目標が患者の健康状態の改善であることから結果評価は重要であるが、診療か ら結果の出現まで時間がかかることや、多種多様ながん患者に対する基礎状態などの多種多様な因子の統計的調節が困難である。一方で実際に改善を行っていく 対象は診療プロセスの部分である。診療プロセスを評価するためには、先行研究や海外の医療制度などでは標準診療が行われているかどうかを指標として、その 患者集団に提供されている医療の質を測定することが行われている。
本 研究の目的は、胃がん・大腸がん・乳がん・肝がん・肺がんについてエビデンスと専門家の合意により作成した診療質評価指標(Quality Indicator)群を、実際の国立病院機構のがん診療連携拠点病院の診療に当てはめ、順守率の実測をおこなうことにより、その指標群としての使用可能 性や評価などについて検討する。また、がん診療の実態調査を行うことで、標準治療と考えられるものが国立病院機構のがん診療連携拠点病院でどれだけ行われ ているかの検証を行うことにある。
判定 承認 本報告は全員一致で承認された。
申請者 麻酔科医長 大石 一成
2008−010
「高流量持続的血液ろ過透析(high flow CHDF(HFCHDF))施行中におけるアミノ酸喪失量の検討」
申請の概要
医療行為及び医学研究の目的
従 来、持続的血液ろ過透析(Continuous hemodiafiltration(CHDF))は集中治療領域において腎不全状態を治療することを目的に施行されてきた。最近では、敗血症性ショック の状態において、ショックの原因となる様々なサイトカインを除去し、ショックを改善させることを目的に行われるようになってきている。その場合、透析液量 やろ過量を従来より高流量で行う、high flow CHDF(HFCHDF)として施行する必要がある。CHDF試行中はろ液中にアミノ酸が喪失することが知られているが、HFCHDF中のアミノ酸喪失量 について詳しく調査した報告はない。今回、HFCHDF中のアミノ酸喪失量と、患者のアミノ酸血中濃度に及ぼす影響について調査する。
判定 承認 本報告は全員一致で承認された。